EVの普及率が高まりつつある昨今、ご自身でもEVを購入しようと考えている方もいらっしゃるでしょう。
そこで誰しも気になるのは、EVの維持費の大半を占める燃料費ではないでしょうか?
本記事では、充電スタンドを利用した際に発生する、EVの充電料金について解説します。
後半では、充電料金を抑える方法も解説しているので、EVの購入をお考えの方はぜひ最後までご覧ください。 目次
EVとガソリン車、燃料費はどちらが安い?
同程度の性能を備えたEVとガソリン車を比べた場合、走行コストが安くなるのは、EVであるということをご存じでしょうか?
電気はガソリンに比べてエネルギー効率が良いので、それぞれの移動距離を費用に換算すると、EVはガソリン車の50%程度の燃料コストになることが知られています。
また、電気料金が大きく変動しないことも、走行コストが抑えられる理由の一つです。
電気料金は、原油価格によって大きく変動するガソリン料金とは異なり、比較的安定しています。
電力会社によって料金の設定に多少の差はあるものの、価格が上昇しつづけているガソリンほどではありません。
電気料金は安定しているからこそ、EVのほうがガソリン車に比べてお得に利用できるわけです。
さて次項からは、具体的なEVの充電料金について詳しく解説していきます。
EVの充電料金
EVの充電料金は、充電方法と充電場所の2つで価格が変動します。
それぞれ詳しく解説します。
充電方法による違い
EVを充電する方法として、“普通充電”と“急速充電”の2つが挙げられます。
普通充電は、主に自宅や商業施設、宿泊施設に備え付けられた充電器を使用する方法で、充電料金がリーズナブルです。
充電料金の相場は、1分あたり約2.5円であり、場所によっては無料で充電できるスポットもあります。
一方の急速充電は、サービスエリアや自動車ディーラー、道の駅に併設されることの多い充電スタンドで、充電料金は高いものの、すぐに充電が完了します。
充電料金の相場は1分あたり約15円と、普通充電に比べると割高ではあるものの、出先で充電不足に陥っても、短時間で充電できるので安心です。
充電場所による違い
自宅と外出先のどちらで充電するのかによっても、料金は異なります。
自宅
急速充電は導入コストが高額なので、家庭には普通充電のスタンドや充電器を設置するのが一般的です。
自宅で充電する際の料金の目安について、掘り下げていきましょう。
全国家庭電気製品公正取引協議会によると、全国の電気料金の目安単価は1kWhあたり31円(税込)であると発表しています。
そこで、BYDが日本で販売する『ATTO 3』『DOLPHIN』『SEAL』の3車種を例に、0%から満充電にするまでにどのくらいの電気料金がかかるのか、表にまとめました。
BYD3車種の満充電に必要な目安電気料金
車種 | バッテリー容量 | 満充電の料金 |
ATTO 3 | 58.56kWh | 約1,815円 |
DOLPHIN | 44.9kWh | 約1,391円 |
SEAL | 82.56kWh | 約2,560円 |
そのほか国産EV別の充電料金の目安については、以下をご参照ください。
国産EVの満充電に必要な目安電気料金
車種 | バッテリー容量 | 満充電の料金 |
A社クロスオーバーSUV | 71.4kWh | 約2,213円 |
B社クロスオーバーSUV | 71.4kWh | 約2,213円 |
C社トールワゴン型軽自動車 | 20kWh | 約620円 |
C社ハッチバック型自動車 | 40kWh | 約1,240円 |
D社クロスオーバーSUV | 35.5kWh | 約1,100円 |
E社トールワゴン型軽自動車 | 20kWh | 約620円 |
自宅で充電するのであれば、600~2,500円程度で満充電にできるということです。
なお表に記載している料金は電気代のみで、基本料金・燃料費調節額・再生可能エネルギー発電促進賊課金は加味していません。
参照元:全国家庭電気製品公正取引協議会 【関連記事】 EVの充電スタンドを自宅に設置する方法や工事費用を解説
充電スタンド
EVは、外出先に備え付けてある充電スタンドを利用して充電することもできます。
外出先で充電する場合、充電時間に応じて料金がかかる時間制課金であることがほとんどです。
なお、出先で充電スタンドを利用するには、原則的に“充電認証カード”が必要です。
充電認証カードは、EVを販売する自動車メーカーやカード会社などが発行しており、発行料金や月額料金がかかります。
外出先のスタンドで充電する場合、料金はおおむね以下の通りです。
充電スタンドの利用料金
| 普通充電 | 急速充電 |
充電認証カードの発行料金 | 約1,500円 | 約1,500円 |
月額料金 | 約500~2,500円 | 約1,500~5,000円 |
利用時間ごとの費用 | 約2.5円/分 | 約15円/分 |
充電スタンドによっては、月額料金を支払えば追加料金なしで何回でも充電できるものもあります。
充電時間や一日の充電量に制限が設けられていることもありますが、車によく乗る方であれば、割安で利用できるのがうれしいですよね。
とはいえ、利用料金は充電する時間帯や充電量によって計算されるため、必ずしも月額料金を支払うことが料金の節約につながるとは限りません。
車の利用頻度や充電量に合わせて最適なプランを選択しましょう。 【関連記事】 利用前に押さえておきたい!EVの充電スタンドの使い方を紹介
EVの充電料金を抑える方法
ここからは、充電スタンドの利用料金を抑える方法を解説します。
日頃から少しずつ意識づけて行えば、節約につながります。
自宅充電を使用する
充電料金を節約する基本は、自宅で充電することです。
自宅で充電できれば、外部の充電スタンドを利用するより安価なうえ、帰宅後のオフピーク帯に充電するといった工夫をすれば、さらに料金を抑えられます。
また、電気料金を見直すことも大切です。
電力会社によって基本料金が異なるのはもちろん、さまざまな割引プランを設けている場合もあるので、他社と比較することをおすすめします。
EVの購入を機に、ほかの電力会社に乗り換えてもよいかもしれません。
電気料金プランの見直しと自宅充電の基本的な利用で、効果的に充電料金を節約しましょう。
深夜や早朝に充電する
早朝や深夜などのオフピーク帯に充電すると、利用料金が割安になるプランを設けている電力会社があります。
具体的には、電力需要が低い午後10:00~翌日午前8:00のあいだの料金が安く設定されていることが多いようです。
この時間帯に充電すれば、充電料金を安く抑えることができます。
充電認証カードの割引を利用する
充電認証カードの割引も、外出先でタイミングが合えば、積極的に活用していきましょう。
さまざまな会社から発行されている充電認証カードですが、割引プランが設けられているケースが多々あります。
適用される条件はさまざまで、一定期間内に充電スタンドを何度か利用したり、サービスデーなどの特定の日に利用したりすると、割引が受けられます。
無料の充電スタンドを利用する
ショッピングモールといった商業施設に併設されている一部の充電スタンドのなかには、無料で充電できるものもあります。
また、市役所や区役所にある公共の充電スタンドなども同様です。
前者は、充電の待ち時間に買い物をしてもらうといった意図があり、後者は環境に優しいEVの普及・利用促進を目指すために行われています。
上記施設に訪れた際は、無料の充電スタンドを積極的に利用し、こまめに充電しましょう。
エコドライブモードで運転する
EVは運転の仕方によって、電力消費率が異なります。
現在多くのEVには、スピードが出ているときほど電力消費が多く、スピードが出ていないときほど電力消費が少ない、固定変速比が採用されています。
つまり過度な高速走行よりも、一定のスピードに抑えて走行することが電力消費の抑制につながるというわけです。
この仕組みを理解してエコなドライブに努めるのが、無駄な電力を消費しない、つまり節約の第一歩となります。
【関連記事】
電気自動車で長距離を走るポイントを解説
BYDのEVに対応している充電規格
BYDの電気自動車は、普通充電はもちろん、サービスエリアや道の駅などに設置されている急速充電も利用できます。
充電規格は、日本の方式に対応しているので安心してください。
以下でそれぞれについて、解説します。
J1772
日本と米国における普通充電の標準規格により採用されているのが、J1772です。
3~6kWの出力で緩やかに充電する設備で、急速充電と比較しても低価格かつ設置コストも低い点がメリットです。
そのため、家庭で取り付けられる充電器の大半がこのタイプになります。
J1772で充電する場合、満充電までに5~8時間程度かかるため、自宅や宿泊施設など長時間駐車する場所での充電に適しています。
CHAdeMO
急速充電器とよばれるCHAdeMOは、およそ50kWの高出力のEV充電器で、高速道路やコンビニ、道の駅に設置されています。
普通充電であれば、満充電までに5~8時間ほどかかりますが、CHAdeMOであれば、30分でバッテリー容量の80%程度まで充電可能です。
充電を忘れてしまったり、出先で充電が不足したりしたときでも、ドライバーにとって心強い存在といえますね。
充電スタンドを利用する際の料金は、充電方法と充電場所によって異なる
本記事では、充電スタンドを利用したときの料金について解説しました。
EVの充電に必要な料金は、充電方法と充電場所によって変動します。
通常5~8時間ほどかかる普通充電は、急速充電よりもリーズナブルであり、オフピーク帯に充電すればより費用を抑えられます。
サービスエリアに設置されている急速充電のスタンドは、充電スピードは早いものの、普通充電と比べて料金は高くなります。
なお、充電料金は車両のバッテリー容量によって変わるので、EV購入前に把握しておくとよいでしょう。
BYD AUTO横浜中央店では、日本の充電規格に対応した、ATTO 3・DOLPHIN・SEALの3車種を販売しております。
試乗予約はWebから簡単にできますので、お気軽にお越しください。
なお、BYD ATTO 3の試乗レポート、BYD DOLPHINの試乗レポート、BYD SEALの試乗レポートも公開しているので、ぜひ参考にしてみてください!