top of page

電気自動車(EV)購入に役立つCEV補助金を解説

更新日:4月11日



電気自動車を購入する際に活用できる、補助金制度をご存じでしょうか? 

国や自治体が、電気自動車を含めた、環境に優しいエコカーを普及させるために設立した制度です。 

うまく活用すれば、購入時の費用を抑えることが可能です。 

そこで本記事では、CEV(クリーンエネルギー自動車)補助金を中心に、補助金制度の概要や申請時の注意点を紹介します。 

補助金を利用して、サステナブルな生活を始めたい方は、ぜひ参考にしてください。 


目次


電気自動車(EV)を購入する際に有効なCEV補助金

地球に優しく、乗り心地のよい電気自動車ですが、一般的なガソリン車と比べて価格が高く、なかなか手を出せないという方もいらっしゃるでしょう。 

そのような場合、国が交付するCEV補助金を活用すれば、電気自動車の購入費用を抑えられます。 

例として、電気自動車を購入する場合、65万円の補助金を受け取れます。 

さらに、特定の条件を満たした電気自動車なら、最大で85万円の補助金を受けることが可能です。 

CEV補助金は、2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、電気自動車を含む、エコカーの普及を目的としています。 

カーボンニュートラルとは、排出されたCO2を吸収、除去して、プラスマイナスゼロの状態を目指す取り組みです。 

CEV補助金のほかに、自治体が独自で交付している補助金もあり、ほとんどの場合で併用することができます。 

なお、交付される補助金には予算の上限があるため、受付は先着順です。 


【関連記事】


電気自動車におけるCEV補助金とエコカー減税の違い

電気自動車を購入する際には、CEV補助金のほかに、エコカー減税も受けられる場合があります。 

どちらも、電気自動車を購入する際の費用を抑えられる制度ですが、どのような違いがあるのか見ていきましょう。 

CEV補助金と、エコカー減税の違いは、お金の「支給」であるか「控除」であるかという点にあります。 

CEV補助金は、環境に配慮したエコカーの購入費を補助するために、国や自治体から支給される補助金です。 

補助金の交付条件や上限額は、毎年更新され、国や自治体のホームページで公表されます。 

対して、エコカー減税は、電気自動車を所有する際にかかる税金が、控除される制度です。 

主に自動車重量税が減税されますが、自動車税や環境性能割が減税される場合もあります。 

CEV補助金とエコカー減税を組み合わせれば、より費用を抑えて電気自動車のある生活を楽しむことができます。 

なお、CEV補助金とエコカー減税の目的は共通しており、エコカーの購入費や税金を、国や自治体が負担し、環境に優しい自動車の普及を促進することです。 

また、災害時に非常用電源として活用できる車両を、広く普及させる狙いもあります。 


【関連記事】


【2024年度】令和5年度補正予算「CEV補助金」の概要


2024年度もCEV補助金(令和5年度補正予算)の施行が決定しており、2024年4月1日以降の新車新規登録車が該当します。 

令和5年度補正予算「CEV補助金」の申請受付は、2024年3月下旬頃に開始となる見込みです。 

なお、2023年度のCEV補助金の申請受付は、2024年2月13日をもって終了しています。 

とはいえ、令和5年度補正予算が導入されるまで、補助金を受けられないわけではありません。 

2024年2月2日~3月31日までの新車新規登録車は、令和4年度補正・令和5年度当初予算に基づいて、車両ごとの補助金制度が適用されます。 

その期間の補助金は、令和5年度補正予算から出されます。 

以下で、2024年2月時点で、経済産業省から公表されている、令和5年度補正予算の概要を紹介するので、参考にしてください。 

【2024年度】令和5年度補正予算「CEV補助金」の上限額

 令和5年度補正予算「CEV補助金」の上限額は、以下の通りです。 


2024年度のCEV補助金の上限額 


上限額 

電気自動車(EV)

85万円 

小型・軽電気自動車(小型・軽EV) 

55万円

プラグインハイブリッド車(PHEV) 

55万円

燃料電池車(FCEV) 

255万円 

たとえば、BYDが販売する電気自動車のATTO3を購入する場合、メーカー希望小売価格の440万円から、CEV補助金として85万円が交付されるので、355万円で購入できます。 

CEV補助金の予算は、2023年度が約900億円だったのに対して、2024年度は、約1,291億円と大幅に拡充されました。 

より多くの方が補助金を受けられるようになるので、電気自動車の購入を検討している方にとっては良い知らせですよね。 

【2024年度】新たな補助金額の算定方法を導入

2023年度までは、補助金額を定める基準は車種性能でしたが、令和5年度補正予算では、新たな算定方法が導入されます。 

経済産業省が定める「自動車分野のGX(グリーントランスフォーメーション)実現に必要な価値」に基づいて、自動車メーカーの取り組みが総合的に評価されます。 

つまり、評価の高い自動車メーカーの車種を選べば、補助金額も高くなるというわけです。 

新たな基準となる、自動車メーカーに求められる取り組みは、以下をご参照ください。 

自動車分野のGX実現に必要な価値 

自動車分野のGX実現に必要な価値

自動車メーカーに求める取り組み 

製品性能の向上 

  • 電費、航続距離の向上 

  • 省エネTP(トップランナー)制度の対象であること 

ユーザーが安心・安全に乗りつづけられる環境構築 

  • 充電インフラ整備 

  • アフターサービス体制の確保や、整備人材の育成 

  • 車両のサイバーセキュリティ対策 

ライフサイクル全体での持続可能性の確保 

  • ライフサイクル全体でのCO2排出削減 

  • リユース、リサイクルの適正な実施や資源の有効活用など 

自動車の活用を通じた他分野への貢献 

  • 外部給電機能の具備や、災害時の地域との協力など 


上記の内容を踏まえると、環境保全に配慮しつつ、ユーザー目線で電気自動車の開発に取り組んでいるメーカーを選ぶと、より購入費用を抑えられる可能性があります。 

電気自動車の購入を検討している方は、各自動車メーカーのGX実現に向けた取り組みにも、注目しておきましょう。 

なお、このような評価基準は、電気自動車を持続的に活用できる環境構築を目指し、設定されています。 


【2023年度】令和4年度補正・令和5年度当初予算「CEV補助金」の概要

ここからは、2024年2月2日~3月31日までのあいだに、電気自動車の購入を検討している方に向けて、令和4年度補正・令和5年度当初予算の概要を説明します。 

なお、令和4年度補正予算と令和5年度当初予算は、補助制度に違いがなく、一体として執行されています。 

令和4年度補正・令和5年度当初予算「CEV補助金」の概要は、以下の通りです。 

令和4年度補正・令和5年度当初予算「CEV補助金」の概要 

補助対象

  • 電気自動車(EV) 

  • 小型・軽電気自動車(小型・軽EV) 

  • プラグインハイブリッド車(PHEV) 

  • 燃料電池自動車(FCV) 

  • 超小型モビリティ 

  • ミニカー 

  • 電動二輪 

  • クリーンディーゼル車(令和5年4月1日以降に新車新規登録した車両は対象外) 

補助対象者

対象車を購入する個人、法人、地方公共団体 

補助対象とする基準

令和4年11月8日以降に新車新規登録(登録車)、または新車新規検査届出(軽自動車など)された自動車 

電気自動車をはじめ、電気とガソリンの両方をエネルギー源とするプラグインハイブリッド車や、ガソリンの代わりに水素を用いる燃料電池自動車も対象です。 

令和4年度補正予算から追加された新条件

 令和5年3月31日以降に、新車新規登録した車両に対しては、一部要件に変更点があるため、あらかじめ確認しておきましょう。 

 「条件付き」給付に新条件が追加

CEV補助金では、特定の条件を満たす車両に対して、上限金額が高く設定されています。 

A.車載コンセント(1500W/AC100V)から電力を取り出せる給電機能がある車両 
B.外部給電器やV2H 充放電設備を経由して電力を取り出すことができる車両(外部給電機能としてのV2X対応) 
C.省エネ法トップランナー制度の2030年度燃費基準の対象となる車両(型式指定自動車) 

これまでも外部給電機能に関する条件が設定されていましたが、令和5年度当初予算のCEV補助金からは、省エネ法にかかわる新条件Cが加わりました。 

条件AかBのいずれかに当てはまるうえで、令和5年4月1日以降に新車新規登録したEVの場合は、新条件Cも満たさなければなりません。 

なお、燃料電池自動車、超小型モビリティ、ミニカーに限っては、これまで通り条件AまたはBを満たしていれば「条件付き」給付の対象です。 

高額車両の補助金額が20%ダウン 

令和5年度当初予算のCEV補助金では、840万円以上の高額車両に対して、補助金額が減額されています。 

高額車両の価格低減を促すことを目的に、通常と比べると20%低い上限金額になっています。 

たとえば、電気自動車は、通常の上限金額が65万円ですが、840万円以上の高額車両の場合は、上限金額が52万円です。 


なお、2023年10月の時点で、減額の対象となる高額車両のなかに含まれる国産車は、トヨタ自動車のレクサスRZ450eのみです。 

クリーンディーゼル車は対象外 

軽油を燃料とするクリーンディーゼル車は、令和4年度までCEV補助金の対象車両でした。 

しかし、ディーゼル車は日本をはじめ世界各国で廃止へと向かっています。 

脱炭素社会の実現を促進するCEV補助金でも、2023年4月以降に新車新規登録した車両は、対象外となりました。 

令和4年度補正・令和5年度当初予算「CEV補助金」の補助金額

CEV補助金の補助金額は車種によって異なり、車両の価格が高いほど補助金額も高くなります。 

補助金額は車両の状態や条件によって変動しますが、まずはベースとなる上限金額を確認しておきましょう。 

CEV補助金の基本補助金額 

補助対象車両

上限金額

電気自動車(EV)

上限65万円

小型・軽電気自動車(小型・軽EV)

上限45万円 

プラグインハイブリッド車(PHEV)

上限45万円 

燃料電池自動車(FCV) 

上限230万円 

超小型モビリティ 

定額25万円(個人)、定額35万円(サービスユース) 

ミニカー 

定額20万円(個人)、定額30万円(サービスユース) 

電動二輪 

上限6万円(一種)、上限12万円(二種) 

クリーンディーゼル車 

上限15万円(令和5年4月1日以降に新車新規登録した車両は対象外) 

基本となる補助金額は上記の通りです。 

それ以外に、先述した「条件付き」給付もあります。 

また、超小型モビリティとミニカーは、1台ごとに定額で補助金額が設定されています。 

補助金を申請する際の注意点

電気自動車の購入にあたって、補助金を申請する際は、いくつか気をつけなければならない点が存在します。 

知っておいて損はないので、事前に一度、目を通しておきましょう。 

注意点①補助金の制度は毎年変更される 

CEV補助金は、毎年交付条件や補助金額が見直されます。 

国会で予算が決定されて、それをもとに制度の詳細が決まるからです。 

また、自治体が交付する補助金も1年ごとに見直されるケースがほとんどです。 

補助金を利用したいとお考えの方は、国や自治体の公式サイトを参照して、必ず最新の情報を確認してくださいね。

注意点②申請の受付は先着順で締め切られる

国や自治体による補助金の交付は、事前に決められた予算の範囲内に限られます。 

そのため、期間内であっても予算の上限に達すれば、その時点で新規の受付を終了してしまいます。 

補助金を利用するなら、受付期間に余裕をもって、なるべく早い段階で申し込みましょう。 

注意点③補助金の対象は新車のみに限定される

電気自動車の購入に対する補助金の交付を受けられるのは、対象車両が新車の場合のみです。 

中古車はもちろん、ナンバー登録だけ済ませて手放された、いわゆる新古車も補助の対象外です。 

すでに購入する車両に目星がついているときは、補助金の対象車両に該当するのかを、早めに調べておきましょう。 

注意点④カーリース料金にも補助金が反映される

ご自身で購入する際だけではなく、カーリースを利用する際も、CEV補助金の恩恵にあずかることができます。 

カーリースとは、リース会社が購入した車を、一定期間借り受けることのできるサービスです。 

カーリースにおいて、補助金を受け取るのは契約者ではありません。 

リース会社が申請して補助金を受け取り、契約者は交付された金額を勘案したリース料を支払います。 

CEV補助金の活用方法はリース会社によって異なるため、少しでも費用を抑えて利用したいのであれば、事前にサービスの詳細を確認しておきたいところです。  

注意点⑤処分制限期間が設けられている

CEV補助金を利用して電気自動車を購入した場合、3~4年の処分制限期間が設けられている点も、留意しておかなければなりません。 

処分制限期間内に車両を手放すときは、事前に次世代自動車振興センターに届け出を済ませたうえで、受け取った補助金の一部を返納する必要があります。 

届けを出さずに車両を売却してしまうと、補助金全額の返納を求められる可能性もあります。 

なお、国のCEV補助金だけではなく、自治体の補助金にも類似の規定が設けられているケースがほとんどです。 

注意点⑥法人の場合、補助金額を収入として計上する必要がある

法人が補助金を使って車両を購入した場合、受け取った補助金額を収入として計上しなければなりません。 

ただし、圧縮記帳を行えば、その年の税負担を軽減できます。 

圧縮記帳とは、資産を取得したときに、損金計上をして課税所得を抑える会計処理のことです。 

電気自動車を購入した際は、補助金と同額の経費を計上すれば、課税を繰り延べられて、減価償却費を減少させることができます。 

税理士に相談のうえ、適切な会計処理を行ってください。 


電気自動車を購入する際はCEV補助金を活用しよう

今回は、電気自動車の購入時に役立つ補助金制度を紹介しました。 

経済産業省所管のCEV補助金をはじめ、各自治体で補助金制度が用意されています。 

補助金には予算が決められているため、上限に達してしまうと期間内であっても新規の受付を終了する可能性があります。 

また、車両の種類ごとに、補助金の上限金額が異なるので、電気自動車を購入する際は、事前に補助金額を確認しておきましょう。 

BYD横浜中央店では、補助金の対象車両である電気自動車を各種取り揃えております。 

試乗も承っているので、ぜひ足をお運びください。 



『ATTO3』をはじめ、BYDの電気自動車に興味がある方は、ぜひお問い合わせください。

なお、BYD『ATTO 3』と『DOLPHIN』に試乗した際のレポートも公開しているので、ぜひ参考にしてみてください!

BYD Atto3の試乗レポート

BYD DOLPHINの試乗レポート

bottom of page